おっきーのラジドラ学園
2010年06月24日放送
「恋文〜Mirror is your heart〜」
大分県立中津北高等学校
平成18年第53回全国NHK杯ラジオドキュメント部門優勝
内容紹介
太平洋戦争末期に書かれた一通のラブレターから、当時の若者の想いを伝えたドキュメンタリー番組。昭和二〇年四月、大分県に住むある女性はラブレターを受け取った。送り主は親交のあった航空隊訓練生。しかし手紙が届いたのは、彼が特攻隊員としての任務を果たした後だった。死してようやく明かせた恋心。「おりあらば、また」という最後の一文。手紙の一言ひとことに注目し、口にすることが許されなかった青年兵の願いを探る。
日本放送作家協会九州支部 香月隆先生の講評テーマといい構成といい、よく練られた上質なドキュメンタリー番組です。
ものがたりは第二次世界大戦末期のこと。そのころ決行された“特攻”といわれる自爆作戦をモチーフにしていました。
特攻は確実に命を落とすわけですから、恐ろしいですよね。しかし国を守るために命を捨てるのが栄誉とされた時代です。ましてや軍人が「怖い」「死にたくない」と弱音を吐くなんて言語道断でした。
そんな時代にスエフジさんが遺したラブレターは、とても重みのあるものでした。それがよく分かるのが、最後にワタナベさんが海で死んだスエフジさんへお返事の手紙を出すくだり。ナレーションによって「叶えられたのでしょうか?」と問いかけているところ。死にゆく若者が抱いた願いとは一体なにか? 「おりあらば、また」の一言に、、現代にも通じる普遍的なテーマを見いだそうとしている。それこそが、この作品の一番のオリジナリティだと思います。
サブタイトルも「ミラーイズユアハート」より、「おりあらば、また」の方がよかったかも。わたしはこちらのほうが好きだなあ。日本語もじっくり味わうといいものですよ。
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