おっきーのラジドラ学園
2016年07月19日放送
「15回目の運動会」
福岡県立嘉穂高等学校
H27#62NHK杯福岡県大会ラジオドキュメント部門出場
内容紹介
<企画意図>
私達は嘉穂高校には、嘉穂高校の先生を親に持つ生徒がいることを知りました。調べてみると3歳の頃から本校の運動会にきていたという日高ヒロキ君という生徒を見つけました。お父さんの日高先生は多<の人に嘉穂高校の魅力を知ってほしいという想いがあり、まずは一番身近な息子であるヒロキ君を運動会に連れてきていました。そんな日高先生の熟い想いやその想いを受け継いで運動会を成功させたヒロキ君、また日高親子から影響を受けた先生の想いを知ってもらいたいと思い、この番組を制作しました。
日本放送作家協会九州支部 香月隆先生の講評<講評>
素晴らしいドキュメンタリーでした。聞いていて、日高ヒロキ君や、そのお父さんの日高先生が、ラジオなのに目に浮んで、見えるようでした。そしてお父さんと子どもは、学校の運動会のことしか喋っていないのに、子を信頼している父のすがた。父を敬愛している息子のすがた。そして二人の親密な関係がよくわかる構成でした。ラジオ番組に登場する言葉も、オーラをもった言葉があります。今回の番組で語られた父子の言葉は、淡々としたしゃべりであったにもかかわらず、背景に学校像、親子像など言葉以外のものが見えてくる、オーラを持った言葉でした。インタビューはこうありたいという、見本みたいなところがあったと思います。
今回のドキュメンタリーは、決して新しい突っ込みや鋭角的な切れ込みのある、するどいドキュメンタリーだったとは思いません。内容も、展開が予想のつく、定番ドキュメンタリーだったと思います。でもその定番にどっかりと腰をすえて、人間ドラマを直視してくれました。作品というものは一般的に、定番を避けて、オリジナリティにとんだものを作るのが本当です。でも、人間の愛を扱う番組では定番を恐れていてはなりません。遠く、太古の時代から現代、そして未来に至るまで、人間の愛は定番です。いい番組は定番の中にも存在します。
それと今回のドキュメンタリーでは、日高家で受けつがれた嘉穂高校運動会の文化が、つづいて岡松先生の家庭に受け継がれていくという、未来への継続が示されています。これが素晴らしいエンディングとなりました。これは、明日へ余韻を残すという、番組のラストのかたちです。覚えておいてください。
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