おっきーのラジドラ学園
2016年09月20日放送
「フィルムに刻んだ時代」
福岡県立八幡高等学校
H27#62NHK杯福岡県大会ラジオドラマ部門出場
内容紹介
昭和20年、福岡県八幡市。17歳でカメラマンをしている和子は、1人の兵士、佐藤の写真を撮る。出征する佐藤は、残していく娘が寂しがらないようにと和子に写真撮影を頼む。写真を撮っていた和子は、佐藤の持っているお守りに気づく。そのお守りは、佐藤の娘が佐藤の為に作ったものだった。8月8日。八幡市に空襲警報が鳴り響く。佐藤はカメラマンである和子に、「今を記録に残せ。」と言う。和子は、焼夷弾の降りそそぐ真っ赤な空の下を写真を撮りながら彷徨う。人の焼ける臭い、助けを求める人達の声に怯える和子の前に、一体の真っ黒になった死体があった。和子はその死体の持っているお守りが佐藤のものだと気づく。それから70年が経った。和子は八幡大空襲の出来事を忘れることが出来
ず、未だ苦しみ続けていた。記録を後世に残せていないこと、そして、佐藤の娘に佐藤の写真を渡せていないことを後悔するのだった。
日本放送作家協会九州支部 香月隆先生の講評戦時中の女性カメラマンが自分の撮った写真をまだ遺族に渡せていない・・・その痛恨の思いを描いたドラマでした。八幡高校は長い間、戦争をドラマに描いておられますが、これもそのシリーズといえるでしょう。ちょっと聞いただけで、「あ、八幡高校の作品だ」とわかるほどです。みなさんも八幡高校がもつ作品の重さはぜひ学んでほしいと思います。さて戦前、17歳の少女カメラマンが八幡にいたというのは設定として少し苦しいですが、今回はドラマですから、深くは問わないことにしましょう。でも、自分の撮った写真が遺族に渡せていない・・・というドラマ設定は、これからもいろんなところで使えそうですね。
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