第1回 南のシナリオ大賞 結果発表 !!
南のシナリオ大賞(グランプリ 副賞 5万円)
江口香奈子 「白くて小さい手」 (福岡市)
福岡県知事賞
山本陽子 「ずっと寝ていたい」 (福岡市)
福岡市長賞
長谷部 楓 「85年 パリより」 (日田市)
佳作2編
的野節子 「川からのおくりもの」 (大野城市)
荒木弘子 「最後の夢」 (福岡市)
南のシナリオ大賞 表彰式
第1回南のシナリオ大賞の授賞式が、2007年12月16日、福岡市中央区天神ビルで行われました。
開会の挨拶を行う舟越審査委員長
南のシナリオ大賞 江口香奈子氏
福岡県知事賞 山本陽子氏
福岡市長賞 長谷部 楓氏
南のシナリオ大賞 選考会
2007年11月10日、福岡市中央区天神エコールで行われました。
選考を行う審査委員
阿部 江口香奈子作「白くて小さい手」がとくに印象に残ったね。セリフにリズムがあって言葉の使い方も巧みだった。万葉集の短歌が生きていたね。つぎに的野節子作「川からのおくりもの」が印象に残った。ただドラマ仕立てにすこし整理が必要かな。長谷部楓作「85年 パリより」も印象に残ったが、手紙が饒舌だった。
津川 断然、「白くて小さい手」がよかった。わたしは技術点、文芸点、どちらも満点をつけたよ。構成もいいし、回想の使い方がうまい。歌の使い方が光っていたし、ラストにキンモクセイの香りを持ってくるなどしっとりとした感じをうまく出している。「85年 パリより」はテーマが平凡。手紙の文も無駄が多かったね。「川からの贈り物」はストーリーがわかりにくかった。なくした竿が出てきただけのドラマって気もする。
皆田 わたしも「白くて小さな手」を推したい。技術的にも内容的にも高い評価をした。「ずっと寝ていたい」は15分という短い枠の中でストンと落としてみせたテクニックを買いたい。「85年 パリより」はきれい過ぎるという感じを持ったな。選外になったが松隈由香「時には心優しき刑事のように」が印象に残ったね。
阿部 どの作品もまじめに取り組んでいたね。しかし完成度には差がありすぎる感じがしたな。「85年 パリより」は構成に今いちの感があるけど、セリフの中にきらりと光るものがあった。これから頑張ってほしい。
津川 書き手は、書きたいものがあるかどうかを自分に問うてほしい。「白くて小さい手」はわたしも作ってみたいね。ドラマになりやすいと思うよ。九州のローカル性を取り上げた作品が少なかったのは残念だ。
皆田 ベスト3以下は印象に残りにくいね。起承転結の起承まではいいが、転結で苦しんでいる。ベスト3に残った人はこれからもどんどん書いてほしい。
南のシナリオ大賞 ドラマの収録
2007年12月19日、福岡市東区九州産業大学芸術学部のスタジオでドラマの収録を行いました。
出演はKBCを中心にテレビやラジオで活躍している徳永玲子さん。ベテラン声優の北川湛子さん。ほかにNAC福岡の柏木麻貴さん、大利マリヤさん、黒川紘輝くんら3人です。
ドラマの作者、江口香奈子さんも収録に立ち会いました。
熱演する出演者たち
収録スタッフは日本放送作家協会九州支部会員3人。盛多直隆の演出でセリフの収録開始。録音は技術担当の斎藤博明。プロデューサーの仕事は香月隆が務めました。
このようすを西日本新聞の丹村智子記者が取材。記事が翌日の西日本新聞に掲載されました。