第8回 南のシナリオ大賞 結果発表

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第13回南のシナリオ大賞原稿募集

第8回南のシナリオ大賞 結果発表

南のシナリオ大賞 (副賞 5万円)
「バッテンとオールドミス」 梯 佐知子 (東京都)

福岡県知事賞
「ダイオウグソクムシ」 イマガワチカオ (神奈川県)

福岡市長賞
「Aiは傍に」 山本律磨 (福岡県)

佳作2編
「北浜に降る雨」 佐藤美和子 (神奈川県)
「いつか晴れ」 舘 利恵 (富山県)

一次選考通過作品
「二十年後のアウェアネス」 町田奈津子(福岡県)
「流れの中で」 安恒圭子(東京都)
「理想の恋人始めました」 小川功治朗(石川県)
「夜空のおくりもの」 和田暁知(東京都)
「風の中の綿毛」 横葉紫彦(福岡県)
「到着」 佐藤雄貴(千葉県)
「九月のトビウオ」 丸山茅子(佐賀県)
「思い出邂逅」 田賀智佐登(香川県)
「明日の境界線」 豊富脩平(大阪府)
「校庭一周できる紙飛行機」 西元慎哉(東京都)
「落下し続ける花火」 西元慎哉(東京都)
「大村あま辛黒カレー」 金川敦士(愛知県)
「武士がホームランを打つ確率」 海野梢(東京都)
「神様の業務改革」 久保田敦(静岡県)
「ベリーの本音」 布村紗耶(富山県)
「楽しい墓参り」 中庭順子(千葉県)
「ひげが消えた日」 水沼美加(奈良県)
「彼方との約束」 浦山志保子(愛知県)
「生まれ変わりの旅」 田中徳恵(東京都)
「ミラクルはーさん」 黄莉香(東京都)
「真冬の夏」 東亜紀(東京都)
「さよならまーち」 平井諭(埼玉県)
「幾年、ふるさと、来てみれば」 小川公朗(埼玉県)
「親不孝・嫁不幸」 叙井多朗(広島県)
「御船川で繋がる想い」 青尻赤子(神奈川県)
「浜辺の彼女」 星野芽衣(東京都)
「大怪獣ムツゴドン現る」 儀本英二郎(佐賀県)
「久留米のマンハッタン」 長谷川史歩(大阪府)
「打球の彼方」 遠藤大輔(東京都)
「『/』(スラッシュ)」 尾原好恵(千葉県)
「愛しのさつま」 中野和代(大阪府)
「ナナとカッチン 最後の晩餐」 高橋佳子(東京都)
「みかんと雪女」 神宮祐子(東京都)
「USA」 荒木ひさみ(千葉県)
「博多美人」 梅田麻丘(神奈川県)
「あなたの未来を覗きませんか?」 長尾桂子(千葉県)
「一本の傘」 古仲裕美(大阪府)
「初恋レクイエム」 白石明子(東京都)
「ドン!」 もりのゆうこ(東京都)
「雲は流れる」 三輪佳奈子(大阪府)
「恋とはどんなものかしら?」 祝部愛(大阪府)
「海の記憶」 梶原幸(東京都)
「リサイクル」 徳永惠介(東京都)
「勇者とお姫様」 むー(東京都)
「記憶力」 関根公恵(東京都)

応募総数:193編(2014年8月31日締め切り)

文化庁「九州・沖縄から文化力プロジェクト」参加事業
後援:福岡県、福岡市、日本脚本家連盟九州支部
主催:日本放送作家協会九州支部

選考会
2014年10月19日、福岡市中央区大名
審査委員: 皆田和行、副島 直、盛多直隆、香月 隆
実行委員: 本山久美子、豊田和義

審査の詳細はこちら > 第8回 南のシナリオ大賞 審査会ドキュメント

南のシナリオ大賞 「バッテンとオールドミス」 梯 佐知子

写真 南のシナリオ大賞 梯 佐知子氏受賞者のことば

梯 佐知子(東京都)
一次審査の寸評を読んで、ホロリと嬉し涙を流しました。そして、受賞の知らせを頂いた時、ハラハラと嬉し涙を流しました。題材は決して明るくはありませんが、この作品もラストは嬉し涙で終わります。
聴いて下さった方の心がポカポカするような温かい作品が書けるように、これからも精進していきたいと思います。本当にありがとうございました。

「バッテンとオールドミス」 あらすじ
膝の手術後、デイサービスに通うことになった京子(65)は、そこでかつての職場の後輩、真由美(48)と三十年ぶりに再会する。
しかし、京子にとって真由美はただの後輩ではなかった。新人教育係という立場を利用して、京子は真由美を苛めて退職に追い込んだ。そんな京子を目の前にしても、若年性認知症を患う真由美に思い出す様子はなかった。
京子は、夫に自分の過去を告白した。福岡の田舎町から上京してきた真由美に『バッテン』とあだ名をつけ、トイレ掃除ばかりさせたこと。真由美に職場を去る前日に「きさんのこと一生忘れんき」と言われたこと等……。
それでも心のつっかえが取れない京子は、デイサービスで三十年前の仕打ちを詫びた。自己満足でしかなかったが、言わずにはいられなかった。しかし、真由美の口から「オールドミス好かん」という言葉が飛び出した。京子が影で言われたあだ名だ。それを聞いた京子は嬉し涙を流すのだった。

福岡県知事賞 「ダイオウグソクムシ」 イマガワチカオ

写真 福岡県知事賞 イマガワチカオ氏受賞者のことば

イマガワチカオ(神奈川県)
思い起こせば、以前仕事で福岡を訪れたのは14年前になります。一泊だけの慌ただしい訪問でしたが、朝から夜中まで博多の街を徘徊して、実に素敵な街であることを感じ入りました。「また、何か仕事を作ってここに来たいな」と思っていたことが、こうして実現したことが、何よりも嬉しいです。
関係者の皆様、ありがとうございます。

長らく、映像関係の出版や制作に関わってきましたが、このたびエンタテインメントの原点「お話を創ること」に立ち返り、ライターの道を歩み始めました。
耳で聴いて頭の中で映像化するラジオドラマは、聞き手の想像力を限界まで引き出す能力を秘めた、懐の深いパワフルなエンタテインメントだと感じています。
子供の頃にラジオから流れるドラマを聴いて感じた、あのワクワクした感情、ドキドキした熱情。偉大な先輩達に倣って、そうした話術をこれからも磨いて参ります。ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。

「ダイオウグソクムシ」 あらすじ
何年間も餌を食べずに元気に生きている不思議な深海生物『ダイオウ・グソクムシ』の生き方に共感したヒラタ君(24)。彼は入社三年目の若いサラリーマン。
連日職場でイヤミな課長カジ(35)の叱責に耐えかねたヒラタ君は、『ダイオウ・グソクムシ』の生態に惹かれ、いつしか水族館に日参するようになる。
そこで不思議な老婆(75)と出会うが、これがヒラタ君の人生に大きな転機を起こす出来事の前触れとはまったく気付かなかった。

福岡市長賞 「Aiは傍に」 山本律磨

写真 福岡市長賞 山本律磨氏受賞者のことば

山本律磨(福岡県)
こどものころから物語を書いてました。
最初は何も見えませんでした。やがて遠くを見るようになりました。高校を出て東京に出て、上を見はじめました。20年くらい上だけを見続けていました。ある時、地べたに目がいきました。田舎に戻ってからは、足元ばかり見るようになりました。
物語はずっと書いてました。

首が痛くなってふと前を向きました。
海があって山があって街があって煙突がありました。
僕は今、前を向いて書いてます。

「Aiは傍に」 あらすじ
製鉄所の工員、遠藤孝生は生まれ育った町から一歩も出ない。人間関係を拒んで、世の中をデジタルに割り切って生きている。
孝生の人生で唯一華やかだったのは十年前の恋人マコとの日々。だがマコは三ヶ月で孝生の元を去り、二人で買ったペットロボットだけが残った。十年が経ちユーザーサービスも終了し、しかしペットロボットはボロボロになりながらも孝生の傍で動いていた。
コミュニケーションが苦手でトラブルの多い孝生の元に、定年間近の上司持永が訪れる。ボロボロのロボットにも魂があると説教する持永と、世の中をデジタルに割り切る孝生は口論になる。口論が終わり持永が帰った後、ペットロボットに最後の時が訪れる。孝生はロボットの為に必死で修理先を探す。
ロボットは壊れる。孝生は製鉄所の転炉でロボットを送り、持永を夕飯に誘う。

総評:第8回「南のシナリオ大賞」最終審査にあたって

香月 隆 (2015/09/19 改)

今年も多くの作品を応募していただき、まず、お礼を申し上げます。
「南のシナリオ大賞」が脚本家志望のかたがたに定着してきたのかなあとうれしく思っています。

寄せられた作品はほんとうに粒がそろってきました。どれも読ませる作品ばかりです。それだけに飛びぬけて印象的な作品というのも少なくなったような気がします。爆発的なエネルギーを秘めて、ほかの作品をぶっちぎりで引き離してしまう作品が影をひそめました。

作品を書くということはどういうことでしょうか。
昔、岡本太郎は「芸術は爆発だ!」といいました。
コンクールでは書き手が爆発していただきたいと思います。
審査委員は応募者の爆風をひたすら待っています。
新しい作家の鮮烈な衝撃波に打ち砕かれてみたいのです。

総評

盛多直隆

今回は、193編の応募があり、その内11編が最終選考に上がって来ました。内容的にはバラエティに富み、楽しみながら読めました。

いつも見られる、故郷回帰ものは姿は潜め、ある程度の工夫が見られました。確かに以前と比べると、レベルは上がってます。セリフもキャクターにあった言葉が出てきています。
しかしながら、物語がさらっと流れてしまっている感があります。つまり、こうすれば物語は、まとまると言う優等生みたいな感じなのです。それは、平均点の取れる物語で、もう一つ魅了に欠けます。

次回は、乱暴でもいい、俺の言いたいのはコレだと訳の分からない作品に出会いたいと切に思います。

第8回南のシナリオ大賞最終審査を終えて

皆田和行

たくさんのご応募ありがとうございました。
年々増加傾向にあることを嬉しく思っています。
さて、この度最終審査に参加させていただいての感想を何点か述べさせていただきます。

テーマは……
よく言われる「言いたいことが伝わってこない」。
自分なりに伝えたいことは明確なのに伝わっていない、ことってよくありますよね。今回の審査で感じたのは”丁寧さ”が足りないということでしょうか。

方言……
博多弁、北九州弁、佐賀弁…九州にもいろんな方言があります。
作品の多くは方言を採用されていますが、方言にはその土地の文化や風土、情緒などが反映されています。そんな方言をもっと効果的に使うほうがいいと思います。

推敲……
もう少しブラッシュアップすればいいのになぁ、と思う作品がいくつかありました。例えば日を置いて再度推敲するなど大事に育てればと思います。

登場人物……
ドラマはたいてい2筋以上の物語が同時進行していって紡がれていきますが、15分程度という短い尺ではそうもいきません。そこで登場人物の設定です。どんな過去を持っているのか、なぜそこにいるのか…。

以上のことは、投稿される方も十分にお分かりかと思うことばかりですが、感想として述べさせていたさきました。

叱咤激励!

副島 直

放作協九州支部主催の南のシナリオ大賞も回を重ねるごとに応募数が増え、今年度の第8回は、全国より過去最高の 193編が寄せられました。
若きフレッシュな十代から人生のベテラン七十歳代まで、応募された方の年齢層は幅広く、また寄せられた作品の内容はどれもバラエティに富み、たいへん充実したコンクールとなりました。

応募されたすべての方々のお一人お一人と握手し、感謝の言葉を述べたいところですが、それも叶いません。情熱と尽力に敬意を表し、この場にて惜しみない拍手をおくります。

コンクールの性格上、作品に優劣の判定をくださなければならないのは、とても辛いことです。
結果として、今回の大賞は梯佐知子さんの「バッテンとオールドミス」に決まりました。30年前の過ちを回願する女性の話です。県知事賞はイマガワチカオさんの「ダイオウグソクムシ」。まだ若いのに人生に疲れてしまっているサラリーマンの話。市長賞を受賞した山本律磨さんの「Aiは傍に」は、恋人と別れたあとコミュニケーション不全になった若者の話。
3つの作品それぞれに作者の想いが込められていて、それぞれにオリジナルな世界を描いた素晴らしいシナリオでした。

また、選からもれてしまった他の作品にも、それぞれに作者の想いが強く感じられました。

その想いを大切に育ててください。そして伝えてください。
テクニックは伝えるためにあります。しかしいちばん大事なのは、その想い、作者のなかにある情熱です。

来年もまた素敵な作品と出会えることを、いまから期待に心躍らせて、楽しみにしています。

第8回南のシナリオ大賞受賞作品(ドラマとシナリオ)の
インターネット公開は終了しました。

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