放送シナリオ作家養成講座のご案内

日本放送作家協会 九州支部

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日本放送作家協会 九州支部

シナリオライター・放送作家養成講座

九州で唯一の本格的シナリオ教室
九州で学べる唯一の本格的シナリオライター&放送作家養成講座。
福岡市中央区天神 西日本新聞会館 16階にて、月2回開講しています。

信頼の講師陣と充実の講義内容
講師は全員、実績ある日本放送作家協会の会員です。
脚本執筆からドラマ制作まで、多彩で充実した講義内容。
受講生による優秀作品は、ドラマとして制作され、インターネットで一般に公開されます。

この講座で制作された受講生の作品を、インターネット配信しています。
受講生が執筆したシナリオも掲載しています。
受講生の作品ダウンロード・試聴できます

放送シナリオ講座

西日本新聞TNC文化サークル アイ&カルチャ天神
〒810-0001 福岡市中央区天神1-4-1 西日本新聞会館 16階

日本放送作家協会九州支部 共催
講師(日本放送作家協会 会員)
香月 隆/盛多直隆/高本和子/他

入門コース(3ヶ月/全6回)
第2・第4金曜日 19時〜21時
西日本新聞TNC文化サークル(入門コース)

上級コース(6ヶ月/全12回)
第1・第3金曜日 19時〜21時
西日本新聞TNC文化サークル(上級コース)

上級コースは、日本放送作家協会所属の脚本家による個人指導も加えた実践講座で、ある程度シナリオが書ける人を対象としています。
教室ではラジオやテレビ番組の制作指導も行い、実作講座を展開。
メールによる講評や指導も行います。

電話申し込みは、西日本新聞TNC文化サークルへどうぞ
Tel: 092-721-3200

Eメールでの申し込みも受け付けています。
日本放送作家協会九州支部 E-Mail : writers9sib@gmail.com

途中からの参加もご相談に応じます
上記 Eメール・アドレスより、放作協九州支部まで直接ご連絡ください。

ドラマって何?

 人生はドラマだっていうけど、ドラマって何でしょう? てなわけでちょっと考えてみました。

 ドラマの「ドラ」とはギリシャ語で「行為」とか「行動」ということです。「マ」は接尾語です。ようするにドラマとは「アクション!」のことなのです。ドラマとは波風を立てることで、みなさんが作品を書いてそれが波もなく風もない物語だったらドラマとはいえません。
 たとえば平凡な家庭の凡庸な一日を描いても、その中になにかしら不安がありもめごとがあって家族は必死になっている。しかし最後はもめごとが丸くおさまってめでたしめでたしとならなければドラマではないのです。
 簡単に言うと美しく静かな家庭をそのまま美しく静かに描くのではドラマとはいえません。美しく静かな家庭に突然ゴミ収集車が衝突して家の奥さんとゴミ収集車のドライバーがケンカを始めたらドラマになります。
 ゴミ収集車がいやでしたら美しい女性の訪問から始まってもよいでしょう。美しい女性が言葉巧みに平和な家庭の老婦人を妙な団体へ入会させます。会への募金が千円から始まりやがてそれは何十万円、何百万円へとふくらんでいきます。
 美しい女性と家庭の老婦人との間には暴力沙汰こそありませんが、やがて不安と猜疑のやりとりが交わされるようになります。最後は老婦人が小さなビンから錠剤をとりだしてコップの水でそれを飲む――。殴り合いのドラマこそありませんが、そのなかでは大きな葛藤が描かれるはずです。体の動きでも心の動きでもかまいません。「アクション!」の波風が立たなければドラマではありません。
 そしてその波風を発生させるエネルギー源が「葛藤」でなければならないのです。葛藤とはもつれや迷いのこと。波風と葛藤――これがドラマが航海する荒海です。

 波風と葛藤の荒海を渡るのがドラマの箱舟。つまり登場人物(あるいはドラマの主人公)が住む環境、または空間です。それは家庭のこともありましょうし、会社や学校のクラスのこともありましょう。いろんな居住空間が考えられます。
 この箱舟を操船するのが主人公をふくめた乗組員、つまりドラマの登場人物です。
 登場人物を考えるとき同時に組み立てるのがストーリーです。ストーリーというのは荒海を渡る箱舟がどのように航海し、ゴールへたどり着くかという航海プランの設定のことです。飛行機で飛ぶときにはどこをどう飛びますというフライトプランを提出することになっていますが、あれと同じです。
 海が太平洋かインド洋かによって当然、乗組員(登場人物)の内容も変わるでしょう。さらに魚つりをしながら航海するのか海賊に追われながら海を逃げるのかでも、ストーリーや人物の選定は違ってきます。
 一般にストーリーを考えたら人物までおおまかに決まってしまうものです。  たとえば三角関係のドラマを書こうと思えば基本的には三人の登場人物が必要です。愛し合っているトムとキャサリン。二人の前に現れる大学卒業生の青年弁護士ジョージ。キャサリンの心は大いに迷い、野暮ったいトムからジョージへと動き始めます。しかしある事件を通してキャサリンはジョージの洗練よりトムの愚直を選ぶ――。
 まことに古典的なストーリーですがこの場合、主要人物は三人です。多くのドラマはこの三角関係を原点としてスタートしています。
 みなさんがこれからラジオドラマを書くとすればまず三人が登場するストーリーを考えてください。それで立派なドラマが書けるはずです。五人も、十人も登場させると処理に苦労します。

 ドラマに登場する人物はできるだけチャーミングに設定しましょう。
ちなみにトムはどんくさい田舎の青年だけど農作業をさせたら町でいちばん仕事が速い。それとなぜかパズルが天才的。ジョージはボストン大学卒業の有能な民事弁護士だが暗算をさせたら犬より弱い。パズルもおそらくダメだろう。キャサリンは田舎の町でミスの栄冠を得た可愛い女性だが、月に一回猛然と誰かに嫉妬したくなる――などという粒のたったキャラクターづけをしてやります。
 それぞれのキャラクターは、強いけど弱い。美しいけど醜い。正直だけど時折ウソをつく。仕事は愚直だけどメシは超はやい――など、相反する部分を兼ね備えている設定にすると人物の彫りが面白くなります。
 できるならば人物設定をするときは人物表や履歴書を作りましょう。 トムは一八五センチ、九十三キロ。髭は濃いが頭髪は薄い。目はブルーで耳は大きい。未熟児で生まれたが生後あっというまに平均児を追い越した。三歳のとき、おねえちゃんのパズルを完成させたが永い間、パパやママはおねえちゃんが完成させたものと信じていた。小学校で枯れ草くくりのコンテストがあったときトムはビリだった。なぜならトムは片手しか使わなかったからだ。両手を使うとあまりにも早いので教師がトムの左手をベルトにくくりつけたからだった。
 そんなトムだが青年になってもネクタイが締められない。ボタンのかけ違いなどしょっちゅう。今でも言葉の定冠詞の使い方がわからない――。
 などとできるだけ詳しく人物のクセや性格を設定します。そして一覧表をつくります。
 おなじようにキャサリンやジョージの人物もこまかく設計図を描きます。
 そうするといろんなところで登場人物たちがひとりで絡み始め、ドラマを作り上げてくれることがあります。
 設定した人物の特徴を全部使い切ってしまう必要はありません。人物設定の事項をほんの一部使っただけでドラマが面白くなれば、それに越したことはありません。
 すいすい書けるドラマ。苦労してもなかなか完成しないドラマ。いろいろありますが、なぜかすいすい苦労なく書けたドラマのほうが面白いものです。
 人物表にとらわれないうちにドラマができてしまった――きっとそれはできがいいドラマです。

 人物設定にちょっとしたワザがあります。それは人物に枷をはかせることです。
枷――広辞苑にはこうあります。「刑具の一。鉄や木で作り、罪人の頸または手足などにはめて自由を束縛するもの。転じて、人の行動を束縛するもの」
 たとえばトムがネクタイも閉められない。これは不器用という枷をトムに与えたことに他なりません。ジョージが犬よりも暗算が下手だとするとこれも枷。月に一回、猛然と誰かを嫉妬したくなるというのはキャサリンに与えられた枷です。
 こういうデメリットを登場人物にはめておくと物語の展開のとき、そこを登場人物が越えなければならないのでドラマが盛り上がります。

香月 隆(放送シナリオ講座 講師)

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