「恋人とサンタクロース」福岡県立筑紫高等学校

日本放送作家協会九州支部

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おっきーのラジドラ学園

2015年09月01日放送

「恋人とサンタクロース」
福岡県立筑紫高等学校

Ｈ26＃36九州高校放送コンテスト福岡大会出場

内容紹介
なんのとりえもない主人公のタローもクリスマスを控えて、人並みに恋人を持ちたいと思っていた。かねてから同級生のカレンさんに片思いをしていたのだ。ある日、パソコンのコマーシャルで恋のキューピッド、黒子を発見。黒子の進言にしたがって、タローは人並みにおしゃれをしていくのだが、カレンの反応はいまいち。タローはやっぱり僕はダメなんだ、とあきらめるが、思い切ってカレンに告白してみると、なんとカレンもタローを思っていたという。というわけで、二人の恋は成就。めでたしめでたしという、楽しく明るい物語。

日本放送作家協会九州支部香月隆先生の講評
日本放送作家協会九州支部香月隆イラスト主人公のタローは勉強もダメ、スポーツもダメ、コミカ（りよく）もないという、三ダメの男の子ですが、こういう男の子が主人公で出てくると、なんだか、ほっとしますね。リスナーヘの突っ込みがないので、安心して聴けるからです。楽しいドラマを作りたいと思ったら、主人公のレベルを水準以下に設定することもドラマづくりのコツです。また今回のドラマに登場する人物はすべて善人ばかりで、意地の悪い悪人や、カタキ役が登場しませんでした。これもこの作品の安心感を支えてくれました。ようするに今日のドラマは、「安心ドラマ」のツボを抑えていたのです。でも、あまりにもいい子ばかりが出てくるので、ドラマの力～パンチ力に欠けていたといえなくもありません。それから、恋のキューピッドを務める黒子は、人の恋を成就させてなぜ、報酬をもらわないの？　とか、なぜ可愛らしいカレンちゃんが、ダメ人間のタローを好きだったの？　とか、いくつかの疑問がドラマの中で解決されていないという欠点もありました。
では最後にドラマの設定のコツを。
①ドラマには善人を登場させたら、悪人や変なヤツも登場させましよう。
②ドラマの中で「なぜ」という疑問にしっかりと答えておきましよう。
でも最後に言えば、今日のドラマは高校生の匂いがぷんぷんして楽しかったです。