おっきーのラジドラ学園
2017年01月31日放送
「見えないスロープ」
宮崎県立延岡高等学校
H28#63NHK杯全国大会ラジオドキュメント部門優良
内容紹介
本校の二年生にエーラス・ダンロス症候群と言う難病を抱えた山本祐誠くんと言う生徒が在籍しています。今まで山本君が入学して以来、学校はスロープ等の設備を整えてきました。しかし山本君に話を聞くと、目に見えるバリアフリーだけでなく「心のバリアフリー」をして欲しいと語ってくれました。なぜ、私たちと彼の間には壁があるのか。「心のバリアフリー」とは、一体どういうことなのかを考えてもらいたいと思い制作しました。
日本放送作家協会九州支部 香月隆先生の講評山本祐誠君が学校に来るようになって以来、学校側では設備を整え、少しでも山本君が学内生活を快適にできるよう、対応してきたようですね。おそらく学校のあちらこちらが、山本君にとって、生活しやすい空間になったのでしょう。でもこの作品は、さらにその先にある問題を、突いていました。山本君にとって、学校内はすいすいと通りやすくはなったけれど、はたして友だちとの、<心の交流>がすいすいと行われているのだろうか、というのが今回の作品のテーマでした。作品では、山本君を温かい目で見ると同時に、山本君自身の心にも、まだバリアが残っているのではないかと分析していました。山本君にも、もう少し心を開いてほしいという周囲の気持が描かれていました。山本君の、閉じがちな心と、山本君に入っていこうとする周りの心が、どうやれば接点を見つけることができるだろうかと、探っていました。山本君を単に可哀想な人とするのではなく、山本君も一人の人間として取り扱っている作品の姿勢が、よかったと思います。N杯の優良賞という価値ある賞も、そこを評価したのだと思います。さて、今回の番組ではBG音楽が極めて少なかったことにお気づきだったでしょうか。本格ドキュメンタリーらしい音楽処理です。この点も評価され、優良賞につながったと思います。もっとも、ドキュメンタリーは音楽を使ってはいけません、ということではありません。音楽を多用しなければならない場合もあります。音楽が作品を助けるか、あるいは邪魔になるか、それはその場その場で、しっかり判断していただきたいと思います。音楽をつければ、なんでもかんでも、番組がエキサイトすると、安着に考えないようにしてください。
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2018年04月01日
「おっきーのラジドラ学園」放送終了
番組は平成30年3月をもって終了となりました。
「おっきーのラジドラ学園」は平成17年10月にスタートしました。
そしておよそ630篇の、高校生が制作したラジオドラマやドキュメンタリーを放送してきました。13年近く、ラジオ番組についてみんなで勉強してきました。
リスナーのみなさん、永い間、ご苦労様でした。
日本放送作家協会九州支部 香月隆13年間、高校生のラジオ番組を聴いてきました。
みなさん、本当にラジオ番組づくりが達者になったと思います。
放送はおわりますが、私はこれからも高校生のラジオドラマやドキュメンタリーに関心をよせていきたいと思います。
ラジオ番組づくりについて、ご相談があったらいつでもメールをください。
メールの宛先は:katsuki01@gmail.com です。
ではみなさん、ごきげんよう!
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